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2016..8月更新

Q4. 吐き気止めの使い方
質問

吐き気止めの薬(ナウゼリン)は、どうして内服薬と坐薬では使用量が違うのでしょうか?

回答


ナウゼリンを経口投与した場合、小腸から吸収される前に胃壁のドパミンD2受容体を直接遮断する作用があるため、坐剤よりも少ない用量で効果を発揮することができるためです。

解説

※剤形による用法用量の違いについて(添付文書より)

ナウゼリンドライシロップ

小児  通常、ドンペリドンとして11.02.0mg/kgを用時水で懸濁し、13回食前に分けて経口投与する。なお、年令、体重、症状により適宜増減する。ただし、1日投与量はドンペリドンとして30mgを超えないこと。また、6才以上の場合はドンペリドンとして1日最高用量は1.0mg/kgを限度とすること。

ナウゼリン坐剤

3才未満の場合、通常ドンペリドンとして110mg123回直腸内に投与する。

3才以上の場合、通常ドンペリドンとして130mg123回直腸内に投与する。
なお、年令、体重、症状により適宜増減する。

※つまり体重が10kgの小児の場合→ドライシロップだと110mgとなり、坐剤だと1回が10mgとなる。