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                                                                                              2016.10月更新

点眼薬の使用について Q3
質問 

点眼剤の使用する順番に決まりはありますか?

回答

5分以上の点眼間隔をあけることで相互の影響はかなり少なくなると考えられますが、医師の指示がある場合はその指示に従ってください。

特に指示が無い場合は水性製剤、懸濁性製剤、油性製剤、眼軟膏の順が推奨されています。


なお、点眼間隔が短くなると、最初に点眼した薬物の本来の効果が期待できない場合があります。

そのため、より効かせたい点眼薬を後にするという場合もあります。

また、刺激の強い点眼液は涙液量が増え、点眼液の濃度が薄まり効果が落ちることもあり、

点眼液のpHが低いものを後に点眼するように説明することもあります。


解説

医師の指示がない場合、懸濁性点眼液は水に溶けにくく吸収されにくいものもあり、後からの点眼が望ましいです。

また、油性点眼剤や眼軟膏は水溶性点眼液をはじくので後から点眼するようにしましょう。

点眼後ゲル化する点眼液は他の点眼剤の吸収を妨げるおそれがあるので後から点眼してください。

眼軟膏および緑内障治療剤であるチモロールマレイン酸塩のゲル化製剤などでは結膜嚢内での薬物滞留性が延長されることから、点眼間隔や点
眼順序に注意を払う必要がありますので、医師の指示に従ってください。


参天製薬株式会社 ファーマリア(201511月作成)

参天メディカルチャネル

点眼薬の適正使用ハンドブック-Q&A-社団法人 日本眼科医会 監修